独占インタビュー！Royal LIPS VIP(ロイヤルリップスVIP)｜風俗男性求人・バイト【メンズバニラ】

――入社3ヶ月でチーフに昇格されたと伺いました。

はい。幹部の方が颯爽と店に現れ「明日からはチーフとして、店全体のことにも関わっていってね」と笑顔で告げて帰られた（笑）。
あれが3ヶ月前。今は主に昼のシフトに入っている女の子の管理を任せてもらってます。

――信頼されていますね。これまでに風俗業界で働いた経験が？

まったくありません。もしも何かの経験が活きてるなら、高校時代の3年間ですかね。けっこう気合い入ってたんで。

――それは部活か何か？

いえ……やんちゃしてました（笑）。夜な夜なバイクを乗り回して、ときどきケンカをして、いつの間にか仲間内のナンバー2に。それで仲間を守るために「あいつはどうしたいのか？」「こいつだったら何て言うだろう？」といろいろ考えるようになったんです。1人1人の立場や性格をわかっていれば、いざってときもそれぞれに合った対応ができますから。
とまあ、そういう人との向き合い方が、今の仕事に活きてるのかなと。……お恥ずかしい限りなんですが、今の自分を作っている大きな要素であることには間違いないので言いました（笑）。こんな話で大丈夫なんでしょうか？

――大丈夫です（笑）。

もちろん、やんちゃは学生時代のうちに卒業しましたよ。18歳になったら地元の喧嘩祭りで花を咲かせて引退。うちの町ではそういう伝統がありまして（笑）。若気の至りと思って、どうかお許しを。
ただ、そのまま不良の世界から抜け出せなくてダメになった先輩も見てきた。だから高校だけは卒業したいし、就職だって絶対に決めてやろうと、学校には意地でも通ってたんです。
幸い、高校があっせんしてる会社があったので、担任の先生に勧められた企業を片っ端から受けた結果、全滅。大仏パーマがいけなかったんですかね？（笑）。
ちなみに、教師もいいなと考えたこともあって。

――教師ですか!?

ほら、暴走族上がりの元ヤンが高校教師になるドラマがあったじゃないですか。あれの影響をもろに受けて「こんな先生になりたい！」って（笑）。でもまあ現実は甘くないですよね。勉強はからっきしなんで。
で、結局22歳までプラプラした後、親のすねかじりを卒業するべくとび職に。ただ、現場仕事はどうにも続きそうになかったので、周りに「なんかいい仕事ない？」と声を掛けてたんですよ。
そしたら友人が「うちの母ちゃんの手伝いなんだけど」と誘ってくれた仕事に見事にハマったんです。

――どんな仕事だった？

簡単に言うと、ジムで使う筋トレ器具を海外から買い付ける輸入業。でも始めてすぐに、既存の顧客だけを相手にするんじゃもったいないと感じて、販路を広げたり、自力で運搬して利益を増やしたりと、当の親子以上に仕事に打ち込んだんです。
で、24歳のときに彼らのすすめもあって独立を。ネット販売をメインにしたビジネスモデルが当たり、ちょっとは貯金しながら食べていける程度になった頃、コロナのやつが来まして。

――会社の経営にも影響が？

受けるんじゃないかと焦りました。それがふたを開けてみれば、コロナ禍１年目は売上が倍増。巣ごもり需要で自宅にジムを作りたい富裕層からの注文が殺到したんですよ。もうあれよあれよという間に税理士さんのアドバイスが必要なくらいの規模に。それで正式に法人化したんですけど、3ヶ月後には存続の危機に苦しんでいるという（笑）。

――いったい何が？

コロナが長引いて、ついに仕入れが止まり、売上が立たなくなったんです。当時は社員も3人いて、事務所に、倉庫に、と経費もかさんでいたので、すぐに行き詰まって。
おまけに、“広告収入”ってやつにも手を出してたんですよ。上り調子の業績でできた資金をつぎ込んで、空港や駅にある電光掲示板の権利を買っていた。あれは広告が入れば莫大な金額が入ってきますが、設置の賃料もまた桁違い。企業が一気に広告から手を引いた途端、取り立てに追われる日々に転落……キツかったすね。
だからといって、じっとしていても支払いは増える一方なんで、とにかく払えるものは払いましたよ。倉庫は解約、事務所も退去、社員の退職金に、広告の違約金に……。会社と個人で4、5千万あったはずのお金は見事に消え去りましたね。

――資金が尽きた。

はい、残すは会社を畳むのみでしたが、畳むのにも費用がかかる。それならあと200万工面できれば「会社を立て直せるかも」と借金を考えたけど……ここでまたしても全滅。借入先が見つからず万策尽きた、でも稼がなきゃいけない。で、わらにもすがる思いで飛び込んだのが『Royal LIPS VIP』というわけです。
正直、断られると思っていました。学歴も経験もないし、会社を潰すような男ですからね。
でも店長は「やってみなよ」と受け入れてくれたんです。完全に行き詰まってた自分にとって、恩人以外の何者でもありません。

――入社後の話を。

さっそく受付業務でつまずきました（笑）。こんな性格なんで、満面の笑顔で「いらっしゃいませ」と頭を下げる自分に抵抗感があったんですよね。
だけど幹部の方が、スタッフの誰よりも大きな声で挨拶をし、膝をついてお客様へ応対している姿を見た。その瞬間、自分がどれだけちっぽけなプライドにこだわっているのかを思い知らされて……。「このままじゃいけない」と、取り組み方を変えたんです。

――どのように？

元気なあいさつはもちろん、目の前のお客様が何を求めているのかを真剣に考えるようにしました。それこそ、店に入ってきたときから観察して「ガンガン話しかけてほしいタイプかな」とか「最小限のことだけ伝えたほうがいいかな」とか。1人ひとりに対して本気で向き合うっていうんですかね。
そしたらある日、お客様からお褒めの言葉をいただけたんです。「よろこばれるってこんなに気持ちがいいのか」と身震いしましたよ。ものすごい達成感とともに。

――仕事のやりがいを感じた。

もうやりがいしかありませんね。
この業界、ほぼすべての仕事が人との関わりで成り立っている。接客やシフト管理などのルールや基本的なマニュアルはあっても、それが“みんなに通用する正解”とは限りません。
例えば女の子へのフォローがそうですよね。彼女たちの「励ましてほしい」という気持ちに応えるとき、元気づけるのがいいのか、慰めるだけがいいのかは、その子のそのときの状況によると思うから。
だから常に自問自答のくり返し。その結果女の子や、お客様やスタッフから感謝されることがあったら、それは自分にとって、何よりのご褒美です。

――ちなみに、ご自身の会社は整理できた？

おかげさまで、わずか半年で会社を整理するメドを立てられました。今はもう会社の経営に戻る気はありません。『Royal LIPS VIP』で次の昇格目指して、日々自分に修行を課しているところですからね。

――今後の目標もできた。

はい。1人ひとりの感じ方や状況を誰よりも理解して寄り添い、力になれる存在になりたい。
そういえば、最近ふと気づいたんですよ「これってあのドラマの教師に似てるんじゃないか」と。そう思ったら俄然、気合いが入りましたね。僕の人生、まだまだ突っ走るのみです。