独占インタビュー！luxury aroma 咲｜風俗男性求人・バイト【メンズバニラ】

――まずは子どもの頃のお話を。

親が教育熱心だったので、小学生の頃は毎日勉強漬け。低学年で高学年向けのドリルをやらされたり、宿題のプリントの字が汚いだけで全部書き直させられたりと、なかなか厳しかったですね。「イヤだ」「やりたくない」って何度も思いましたもん（笑）。

――反抗したりはしなかった？

しなかった……というより、できなかった。両親が不仲だったので、自分が反抗すると大変なことになるんじゃないかと幼いながらに考えて、“いい子”でいたんです。でも、結局は僕が中学生になる前に離婚して、7歳差の弟と11歳差の妹と3人で母に引き取られることに。そうなると今度は、「自分がしっかりして、下2人の面倒を見なきゃ」とか、「お母さんを支えていかなきゃ」とか、プレッシャーを感じるようになっちゃって。グレてる暇なんてなかったんですよ（笑）。
そんな背景もあって、授業料を抑えられる工業高校に進学。その学費も、自分でバイトしたお金で払ったんです。

――若い頃から苦労されたんですね。

僕にとってはそれが当たり前だったし、苦労とは思ってないです。でも、同年代の子たちがバイトで稼いだお金を自由に使って遊び回ってるのは、正直うらやましかった（笑）。だから、学校推薦の求人の中から一番給料がよくて安定している会社を選んで就職しました。

――どのような仕事を？

大手電機メーカーの子会社で、サービスエンジニアを。北九州支店に配属され、大型のショッピングモールとかドームにあるエアコンの保守点検や修理などを行っていました。
これが、想像以上にしんどくて。お客さんから呼び出しが掛かれば、就業後も土日も関係なく駆けつけないといけない。だから、業務時間外も社用携帯を気にして常にビクビクしてました。しかも社内環境も最悪。上司が退勤するまで帰らせてもらえないから、終電を逃して帰宅できないのが日常茶飯事。パワハラに近かったと思いますよ。理不尽なことも散々言われたけど、もう思い出したくありません（笑）。結局2年半ほど働いたものの、最後はどうでもよくなって、逃げるようにその会社を辞めたんです。

――大変だったことを思い出させてしまい、すみません。

いやいや、暗い話はこの辺で終わらせておきたかったから、ちょうどよかったです（笑）。それに、この先は明るい話ばかりのはずなので、たぶん大丈夫です。……たぶんね（笑）。

――たぶん（笑）。では、その後のお話をお願いします。

その後はガソリンスタンドで社員として働き始めました。高校時代のバイト先の1つで、辞めたことを伝えたら、「うちに来い」って誘ってもらったんです。
給料はそこそこだったけど、職場の雰囲気はよかったし、前職のようなストレスを感じることもない。それに、バイト時代とは違って車検の案内や車の販売にも携わり、成約につながったときのやりがいが半端なかった。お客様といい関係が築けたからこその結果なのかなあと思うとうれしかったし、自分は接客業が好きなんだと感じましたね。

――楽しんでお仕事をされていたんですね。

ただ、プライベートのほうで、ちょっといろいろとありまして……。
実は当時付き合っていた彼女に、けっこうな額の借金を押し付けられちゃって、まとまったお金が必要になってしまったんですよ。あ、これは今では笑い話なので、笑ってくださいね（笑）。

――ええっ。いやいや、それは笑えないですよ。

ですよね（笑）。その子の母親ともすごく仲がよくて「娘が借金を作ったのは、太陽くんがしっかり見てくれてなかったから。肩代わりして当然よね」って言われたのを呑んじゃったんです。バカだと思うでしょ。元カノのことが大好きだったから、そのときはそれが当たり前に感じて。あとから考えたら“恋は盲目”ってこういうことなのかと（笑）。
まあ、そんなわけで、手っ取り早く稼ぐためには風俗かなって。ただ、そのときはもう、お店を選ぶ余裕すらなかった。だから、ネットで一番上に出てきた『luxury aroma 咲』で、副業としてドライバーのアルバイトを始めたんです。
でも……

――さらに何かあった？

勢いで決めただけの店だったのに、働き始めてしばらく経つと「あ、いい会社に入れたんだなあ」と実感するように。

――いい意味で予想外だったと。

ほんとラッキーでした（笑）。
だから、社員登用の話をいただいたときには、もう二つ返事でしたね。結果、掛け持ちのアルバイトスタッフだったのは半年くらいかな。今は社員として店舗スタッフ業務について1年になります。

――仕事で心がけていることはありますか？

周囲のことを気遣いながら、きちんとコミュニケーションを取ること。これは社員採用の面談のときに常務から褒めてもらえた点でもあるのですが、バイト時代から意識してずっと心がけていることなんです。
というのも、些細な情報でも共有することで、キャストさんに快適にお仕事してもらえると思っていて。例えばドライバーだったら、出入り口が2つあるビルの場合は、女の子がどっちから入っていったかを次のドライバーに伝える。そうすることで、お迎え時のすれ違いを防げるじゃないですか。
僕はまだペーペーの平社員だから、問題を解決する能力はないかもしれない。でも、スタッフ間で会話をする中で、店をよりよくしていけるヒントが見つかればいいなって。

――九条さんのような考え方は、職場にすごく大切な気がします。

ありがとうございます。先輩からも「すごくがんばってるのが伝わる」と言っていただけることが多くて、素直にうれしく思います。

――では、今後の目標を教えてください。

大きな目標を掲げるなら、店長になることです。仕事をするうちに自分で店を管理してみたいという気持ちが芽生え始めて、実は常務にも「新店をオープンする際は任せてください！」と伝えたことがあるんですよ。すると「全力でサポートするし、九条くんなら店長になれると思うから、そこまでいけるようにがんばろう」と応援してくれたんです。
とは言え、「ただし、上のポジションを目指すなら後輩を大事にしないといけない」「上にいけばいくほど、仲間の支えがないとできない仕事も増えてくる」とも教えていただいて。常務自身が僕たち下の意見を聞いてくれる方なので、そのアドバイスにすごく納得感があったんですよね。
だからまずは……何か困りごとがあれば「九条さんに解決方法を聞いてみよう」と後輩から思い出してもらえるような人になりたい。

――いい上司に恵まれたんですね。

本当にそうなんですよ。尊敬している上司の背中を追いかけながら働けるうえに、給料面でも環境面でも満足しかない。僕の人生いろいろあったけど、今が一番楽しいんです。

――最後にすみません。ちなみに、借金はどうなったのかが気になって……。

耳を揃えて返して、元カノとは絶縁しました。憑き物も落ちたし、自由に使えるお金も増えたし。やっぱり今が一番楽しいんですよね（笑）。