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ハピネス札幌(ハピネスグループ)
セイノさん 35歳
店舗スタッフ
年収400万円以上
勤続年数5年0ヶ月
「同じ失敗をしてほしくない」。キャストたちの反面教師として、今の私だからできること
親に敷かれたレールを外れ、キャバクラ嬢に。夜の世界を舞う中で“より怠けたい気持ち”が大きくなった
お願いします。
実はこのインタビューに抜擢されてすごくビックリしてるんです(笑)。ほかの女性の記事を見ると、元ランカー嬢などの輝かしい経歴を持っている方ばかりで。私も飲み屋で10年ほどキャストをしてましたけど、とてもお話しできるような功績なんて……(笑)。
気が引ける部分もありますが、ここに入ってそれなりの年数も経って、今ではキャストの面接や管理なども任されるようになりましたので、精いっぱい答えさせてもらいます!
──ありがとうございます。ではまず学生時代のお話から。
とにかく勉強漬けの毎日でしたね。うちは親族みんな高学歴で、両親ともにいわゆるエリート。私は一人娘ということもあって、プレッシャーがすごかった。高校も当然のように道内有数の難関校に進学して、部活も疎かにするなと言われたので、努力の末に1年生で全道大会にも出場しました。
でも、周囲の期待通りだったのはそこまで。一番厳しかった祖父が亡くなったのを機に、糸がプツンと……。それまでの反動で、授業をサボるわ、見た目もギャルになるわ、進路も勝手に決めるわ、親の敷いたレールから完全に外れたかたちです。
ちなみに進路というのがキャバ嬢。すすきので言うところのニュークラ嬢ですね。
──いったい、どんな経緯で?
当時、キャバ嬢が表紙を飾っている雑誌が多くありまして。そういったものは親に禁止されてたけど、友達に流されるまま読んでみたらまあ刺激的で。派手な盛り髪で決めた女の子がキラキラした夜の街を舞う姿が、抑圧されてきた自分とは真逆の存在で本当に羨ましかった。
しかもキャバ嬢って、お堅い仕事と比べたら楽に稼げそうだなと。親に敷かれたレールを歩く人生より、よっぽど魅力的に映ったんです。
当然、親には猛反対されましたけど、強引に家を飛び出して入店しました。
──実際に働いてみてどうでしたか?
思っていたキラキラの世界とは全然違った。想像以上の競争社会で、常にほかのキャストの顔色をうかがいながら働くような感じでしたね。
それにナンバー嬢になるとかの目標もなく飛び込んだから、モチベーションは下がる一方。働くうちに「最低限稼げればいいや」ってどんどん怠けるようになりまして。少し気分が乗らないだけで当欠して、無断欠勤もしょっちゅう。思い返してみても、本当にだらしなかったと反省してます。
7年の東京生活に終わりを告げ、帰郷。飲み屋を引退し、二足のわらじを履く中で芽生えた“ひとつの思い”
自堕落な働き方でも、お金には不自由しなかったので。最低保証で満足していたし、若いってだけで指名をもらえることもあったから、キャストを辞めるなんて発想はありませんでした。
そんな感じで、「もっと都会も見てみたい」と二十歳で上京してからも、ずっとキャバ嬢を。相変わらず暮らしに困らないだけ稼ぐっていう生活を、27歳で転機を迎えるまでダラダラ続けていましたね。
──転機とは?
親が倒れちゃったんです。
連絡を受けて実家に駆けつけたら、あの厳格だった両親が見る影もなく憔悴しきっていて、ハッとさせられました。しかも、怒られてもおかしくないのに、「東京ではちゃんとやれてるの?」って心配の言葉まで……。親心というものに気づいて、高校時代から迷惑ばかりかけてきて申し訳なかったと、反省と後悔が一気に込み上げてきたんです。
それで、何かあったときも近くにいられるよう、北海道に戻ることにしました。
──帰郷後のことを。
再びすすきのでキャバ嬢に。心を入れ替えて勤怠も真面目に取り組んでみたんですが、現実は甘くなかったですね。
──というと?
これまでダラダラした働き方しかしてこなかったから、いざフリーの方に営業をかけようにも完全に空回り。もともといた数少ない本指名のお客様も、上京中に連絡を疎かにしてたせいでみんな切れてしまっていて……。
それでもなんとか続けてはいたんですが、あるとき、店のオーナーが夜逃げして、給料が支払われなくなるという。当時すでに30歳。いろいろ限界を感じて、キャバ嬢を辞めることにしたんです。
──そうだったんですね……。それからはどのように?
どうにか昼の仕事を見つけて、ラブホテルのパートを始めました。でもそこのお給料が低くて、副業も視野に入れなきゃなと。それで応募したのが、この『ハピネス札幌』のアルバイトだったんです。
新しい仕事を覚えるのは想像以上に大変でしたけど、ここの先輩たちは私を見捨てることなく一からみっちり教えてくれるから、つまずくことはあっても心折れるなんてことはありませんでした。
それに、習得レベルに合わせて新しい業務もどんどんチャレンジさせてくれるので、仕事中は小さな成功体験の連続。なんだか次第に、「『ハピネス札幌』の仕事をメインにしたいな」って思うようになったんですよね。
“同じ轍を踏んでほしくない”。我が子同然であるキャストたちの、よき理解者として、よき反面教師として
掛け持ちを始めて4年くらい経った頃から、ラブホテルのほうの雲行きが怪しくなりまして。経営難で、リストラされる人も出るように……。そこで明日は我が身と思い、『ハピネス札幌』の上長にシフトを増やしてくれないかと相談したんです。そしたらなんと、「いっそ、うちで正社員になる?」と提案が。願ってもないお話だったので、お言葉に甘えることにしました。
──晴れて正社員登用。その後はいかがですか?
現在、正社員になって9カ月。ダブルワーク時代より時間にもお金にも余裕が生まれ、公私ともに充実しています。
冒頭で触れたキャストの面接と管理は、業務の中でも特にやりがいを感じているんですよ。
──詳しくお聞かせください。
それらを担うようになったのは、上長の「同性ならではの目線で女の子たちに寄り添ってあげてほしい」という言葉がきっかけ。キャバ嬢として振るわなかった私に務まるか、はじめは不安でしたが、最近ではむしろ私ならではの役割もあるんじゃないかって気づいたんです。
たとえば面接のとき、「出勤さえすればしっかり稼げる環境を、私たちは常に整えています。お休みしたくなったときも、自分のためにがんばってみようかなって一度考えてみて」と、勤怠に対して前向きになってもらえるように働きかけたり。あ、単なるブーメランにならないよう、しっかり「自戒を込めて」とお伝えしていますよ(笑)。
──経験が活きているわけですね(笑)。
そして私も、面接を担当した子が初めて出勤してくる日は、なるべく店にいて見守るようにしているんです。もちろん、「来てくれてありがとう!」と感謝の言葉を伝えるのも忘れません。
業種の違いはありますが、夜のお店の元キャストとして、みんなのよき理解者でありたいなと。なんなら、自堕落な働き方をして最後にツケが回ってきた身としては、反面教師にでもして役立ててもらえたらいいなって(笑)。
──では最後に、セイノさんにとって、この仕事の一番のモチベーションは?
やっぱり女の子たちの成長をそばで見ていられること。特に自分で面接したキャストは我が子同然ですから、活躍していく姿を見るのは本当に感慨深いです。本指名が増えているとか、口コミの評判がいいとか、ランキング入りするとか。
目標達成して店を卒業していくときなんて、涙が出るほどうれしいです!
店舗スタッフ
セイノさん 35歳
年収400万円以上
勤続年数5年0ヶ月
北海道出身。高校卒業後、夜の世界に憧れキャバクラ嬢になるも、想像とのギャップから当欠などを繰り返し、店を転々とする。30歳でラブホテルのスタッフに転身したのち、副業先として『ハピネス札幌』にアルバイトで入社した。同店の正社員となった現在は、キャストたちの“反面教師”の地位を確立。その明るい人柄で店舗を盛り上げている。
プライベートの目標は結婚。「私が働くので、専業主夫でもかまいません」と笑顔。
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