小型カメラや高性能カメラが普及したことにより、風俗店での盗撮行為が増えています。
盗撮は卑劣な犯罪であり、許されない行為です。
風俗店のスタッフとして働くなら、盗撮を防ぐための対策や盗撮後の対応について知っておきましょう。
この記事では、風俗店における盗撮リスクと対処法、キャストを守るための対策を紹介します。
風俗スタッフとして働いている、もしくはこれから風俗スタッフとして働くつもりの方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
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風俗の盗撮で生じる被害やリスク
風俗の盗撮で生じる被害やリスクは以下のとおりです。
・動画を販売される
・動画をネタに金銭を要求される
・動画によってキャストが身バレしてしまう
盗撮するお客さんは個人的に動画を楽しむだけでなく、ネット上で拡散したり販売したりする場合も多いです。
そして、 盗撮された動画が一度でもSNSや動画サイトにアップされてしまうと、すぐに拡散されて削除するのが難しくなります。
盗撮されたキャストは相当な精神的ダメージを受けることになり、お店を辞めてしまうことも考えられるでしょう。
また、盗撮行為がおこなわれたお店自体も、リスク管理ができないお店だと非難されるかもしれません。
働いてくれるキャストが少なくなるのはもちろん、「自分たちも盗撮されるのでは?」と思い、まともなお客さんも来なくなってしまう可能性があります。
盗撮されやすい風俗業種はデリヘル
数ある風俗業種の中で最も盗撮されやすいのは、「デリヘル」といわれています。
デリヘルは、お客さんの待つ自宅やホテルでサービスをするため、店舗型のお店よりもカメラを仕掛ける場所が多く、設置する時間にも余裕があります。
特に利用場所が自宅だと、ホテルよりもカメラを仕掛けられる場所が多くなり、場所を特定することも難しくなるといえるでしょう。
また、盗撮の証拠がなければ、スタッフや警察が自宅やホテルに踏み込むのは困難なので、あやしいと思ったらキャスト自身がカメラを見つけなければなりません。
スタッフは、盗撮しそうなお客さんの特徴や盗撮の手口などを事前にキャストに共有し、盗撮を未然に防げるような働きかけをおこなうことが大切です。
風俗キャストを守るために実施すべき盗撮対策
ここでは、風俗キャストを守るために実施すべき盗撮対策を紹介します。
風俗スタッフとして働くなら、ぜひとも押さえておきましょう。
お客さんの様子を観察する
まずはお客さんの様子をよく観察しましょう。
お店に来た時点で挙動不審だったり、目が泳いでいたりする場合は、盗撮犯の可能性があります。
もちろん、行動が怪しいだけでは盗撮犯とは断定できません。
しかし、風俗キャストを守るためには、日頃からお客さんの様子を観察し、常に警戒心を持っておくことが大切です。
風俗キャストに注意喚起する
日頃から風俗キャストに盗撮の注意喚起をすることも大切です。
なぜなら、日頃から注意喚起をしておかないと、キャストの盗撮に対する警戒心が薄れてしまうからです。
警戒心が薄れた状態では、気付かぬまま盗撮され続けてしまうかもしれません。
キャストには日頃から注意喚起を行い、盗撮の疑いがあったらすぐにスタッフを呼ぶように指導してください。
間違いだった場合はお客さんが怒るかもしれませんが、決してキャストを責めることはせず、スタッフが丁寧に謝罪をしましょう。
怪しいお客さんは記録・報告する
盗撮犯とは断定できなくても怪しい行動をしているなと思ったら、そのお客さんの情報を記録・報告しておくことが重要です。
怪しいお客さんの情報を記録・報告しておけば、そのお客さんがお店に来たときにキャストやスタッフは警戒できますし、何かあっても迅速に行動できます。
また、記録はアナログだと大変なので、風俗店向けの顧客管理ツールを導入するのがおすすめです。
お客さんの盗撮が発覚したときにスタッフが取るべき行動
ここからは、お客さんの盗撮が発覚したときにスタッフが取るべき行動を解説します。
中にはスタッフ個人では難しい対処法もありますので、自分で対処するのが難しいと思ったら、責任者に報告をして指示を仰ぎましょう。
直ちにデータを消去させて出禁にする
できるだけ穏便に解決したいなら、盗撮のデータをすぐに消去させてから出禁にするのがおすすめです。
データを消去させる際は、「バックアップはとっていないか」「ネット上にアップロードしていないか」なども一緒に確認しましょう。
警察を介入させない分、これ以上の被害が出ないようにお店側がきっちりと対処しなければいけません。
ただし、データを消去して出禁にするだけでは、被害に遭ったキャストが納得しない可能性もあります。
この場合、お店側が一方的に判断するのではなく、被害に遭ったキャストの意見も尊重することが大切です。
警察に通報または被害届を提出する
被害に遭ったキャストが示談にしたくないと主張するのであれば、警察に通報または被害届を提出しましょう。
盗撮は、犯行現場を目撃することができれば、警察に現行犯逮捕してもらえる可能性があります。
また、被害届を出して受理されれば、後日でも警察が盗撮犯を逮捕してくれる可能性があります。
どちらの場合でも、映像データが入っているSDカードなどの盗撮の証拠をきっちりと押さえておくことが大切です。
ちなみに、盗撮は「撮影罪」として処罰されます。
撮影罪は他人のスカート内の下着や性的な部位を盗撮したり、相手の意思に反して性的な部位を撮影したりする場合に成立する罪です。
撮影罪は2023年7月13日に新たに施行された「性的姿態撮影等処罰法」(※)で定められています。
刑罰に関しては、盗撮だけであれば「3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金」です。
しかし、動画や画像を不特定多数へ送信をしていたり、第三者に提供していたりすると「5年以下の懲役又は500万円以下の罰金」になります。
(※)参照:性的姿態撮影等処罰法|e-GOV法令検索(参照2024.08.23)
恐喝・脅迫・監禁に注意して示談交渉をする
お客さんの盗撮を円満に解決したいなら、示談交渉をするのがおすすめです。
示談交渉とは、トラブルの当事者同士が話し合い、トラブルを起こした側(加害者)が被害者にお金(示談金)を払って問題を解決することです。
示談金の額は盗撮被害の状況や加害者のお財布事情によって異なります。
加害者側と被害者側の双方が納得できるかつ、加害者が支払える現実的な金額を決めてください。
金額を決めたら示談書を作成し、関係者全員に署名をしてもらいましょう。
また、示談交渉を行う際は、証拠品を回収するとともに、加害者の運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類のコピーも取っておいてください。
仮に加害者が示談金を支払わずに逃亡したときに役に立ちます。
ただし、相手が盗撮犯だからといって、恐喝や脅迫、監禁をしてはいけません。
相手を恐喝や脅迫、監禁すると、逆に被害者側が罪に問われて不利になる可能性があります。
盗撮の被害に遭ったキャストのためにも、示談交渉は感情的にならずに冷静に進めましょう。
被害に遭った風俗キャストのメンタルケアを行う
お客さんの盗撮に対処した後は、被害に遭った風俗キャストのメンタルケアを行うことが大切です。
メンタルケアをしっかり行わないと、トラウマを抱えるなどしてキャストが働けなくなる可能性もあります。
盗撮されたことに対する精神的なダメージは大きいので、キャストのメンタルケアは必須です。
スタッフは、被害者であるキャストの気持ちにきちんと寄り添い、必要であれば精神科の受診を勧めましょう。
盗撮犯がよく使うカメラの種類と特徴
最後に、盗撮犯がよく使うカメラの種類と特徴を解説します。
カメラの種類を知ることで盗撮に気づきやすくなりますので、ここで解説するカメラの特徴をしっかりと押さえておきましょう。
ACアダプタ式カメラ
ACアダプタ式カメラは、ACアダプタとしても使用できるカメラです。
USBケーブルをつなげればスマホの充電もできるので、充電していると見せかけて盗撮することが可能です。
また、このカメラには動きがあるものを検知して録画する動体検知機能が付いており、スイッチを入れる必要がありません。
自宅やホテルでスマホの充電などをしていたら、一度盗撮を疑った方が良いでしょう。
超小型カメラ
超小型カメラはかなり小さなサイズのカメラです。
パワハラやセクハラ、浮気などの証拠集めに使用されることが多いカメラですが、盗撮に悪用されることもあります。
10円玉よりも小さいサイズのものもあるので、見つけづらいのが特徴です。
近くにカメラになりそうなものがないにも関わらず相手の挙動が怪しい場合は、超小型カメラを疑った方がいいかもしれません。
モバイルバッテリーカメラ
モバイルバッテリーカメラとは、モバイルバッテリーの形をしたカメラです。
小型カメラは長時間の撮影には向かないものも多いですが、モバイルバッテリーカメラの中には10時間以上バッテリーが持続するものもあります。
そのため、盗撮に使用されることも多いです。
机やイスなどに不自然に置かれたモバイルバッテリーがあれば、盗撮を疑った方が良いでしょう。
ボールペンタイプ
ボールペンタイプとは、文字通りボールペンの形をしたカメラです。
基本的には、グリップ部分にカメラが仕込まれていることが多いです。
サラリーマンであれば、スーツ姿で胸ポケットにボールペンが刺さっていても不自然ではありません。
しかし、盗撮犯の可能性があるので、胸元にボールペンを入れているお客さんには注意しましょう。
スマートウォッチ型
スマートウォッチ型とは、時計(スマートウォッチ)の形をしたカメラです。
普通の腕時計としても使えるので、一見するとカメラには見えないかもしれません。
しかし、高性能なカメラを搭載していることが多く、光が少ない場所でも高画質で録画できます。
また、防水機能を備えているものもあるので、シャワー中に盗撮することも可能です。
もしシャワー中でも時計を外さないお客さんがいたら、盗撮を疑う必要があります。
正しい対処法で風俗キャストを盗撮から守ろう
この記事では、風俗の盗撮リスクと対処法、風俗キャストを守るための対策を紹介しました。
小型カメラや高性能カメラが普及したことにより、風俗店での盗撮もより巧妙(こうみょう)になっています。
そして、風俗店で盗撮された動画がネット上に一度でもアップされると、完全に消すことは難しくなってしまいます。
そのため、風俗キャストを守るためにも、スタッフはできる限りの盗撮対策をしなければいけません。
また、お客さんの盗撮が発覚した際は、できるだけ冷静に対処することが大切です。
当記事を読んで正しい対処法を学び、風俗キャストを盗撮から守りましょう!