風俗業界でフランチャイズ(FC)を始めたいものの仕組みが複雑で、なかなか一歩を踏み出せないという方は少なくありません。
フランチャイズは本部の支援を受けて店舗運営ができるため、業界未経験でも安心して始めることができるシステムです。
この記事では、風俗フランチャイズの仕組みや将来性から注意点を幅広く解説していきます。
また、風俗店のフランチャイズは稼げるのか、独立したほうが利益が出るのではないか、など踏み込んだ内容にも触れています。
フランチャイズに関する疑問や不安がある方はぜひ参考にしてみてください。

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風俗のFC(フランチャイズ)とは?独立との違いについて解説
風俗のフランチャイズとは本部(企業)にロイヤリティを支払うことで商標やノウハウを提供してもらい、店舗を運営するシステムです。
フランチャイズでは「看板を借りる」という表現が使われることがありますが、既に知名度がある企業の名前を借りて開業をするため、開店したばかりのお店でも集客しやすくなっています。
さらに、大手の運営ノウハウを学べるので、独立開業と比べて失敗するリスクは大幅に低くなるといえるでしょう。
風俗のフランチャイズも基本的なメリットは一般企業のフランチャイズと同じです。
企業によっては、開業する前に研修を受けられたり、キャスト集めのポイントを指導してもらえたりします。
本部からさまざまなサポートを受けられるので、フランチャイズを利用することで安定した運営が可能です。
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風俗業界で独立する方法!経営するメリット・デメリットまで解説

風俗業界の現状とFC(フランチャイズ)の将来性
風俗業界の将来性を不安視する方がいますが、性風俗産業の市場規模は年間で約5〜7兆円ともいわれています。
1年間で大きな金額が動く風俗業界ですが、今後はインバウンド効果により外国人観光客が利用することで、市場規模はさらに大きくなっていくかもしれません。
また、令和1年度と令和5年度のデータ(※)を比較すると、ソープランドやファッションヘルスなど風俗店全体の店舗数は31,956軒から33,270軒に、なかでもデリヘルなどの無店舗型性風俗特殊営業は21,619軒から22,535軒に増加しています。
これらのデータから将来的にも風俗業界の需要は高く、フランチャイズで稼げる可能性がある市場といえます。
(※)警察庁生活安全局保安課「令和5年における風俗営業等の現状と風俗関係事犯の取締り状況等について」:図13性風俗関連特殊営業の届出数の推移(単位:件)

風俗店FC(フランチャイズ)の収入シミュレーション
ひと月の収入は「1日の客数✕(客単価✕キャストへの還元率)」✕ひと月の日数で求めることができます。
例として以下の条件で計算してみましょう。
一日の客数 | 13人 |
一人当たりの客単価 | 15,000円 |
キャストへの還元率 | 50% |
この条件で収入を計算してみると1日の収入が97,500円となり、1ヶ月を30日として計算すると2,925,000円になります。
次は、デリヘルを開業する場合の月の支出を「毎月かかる費用」と「開業費用」に分けてみていきましょう。
こちらの金額は、開業する地域やスタッフ・キャストの人数、業種などによっても変わりますので、参考程度にご覧ください。
毎月かかる費用例 | |
事務所の家賃 | 150,000円 |
広告宣伝費 | 300,000円 |
キャスト求人 | 500,000円 |
通信費 | 100,000円 |
送迎ドライバーの報酬 | 200,000円 |
ホームページ管理費用 | 30,000円 |
光熱費・消耗品・雑費 | 300,000円 |
FC加盟料(ロイヤリティ) | 150,000円 |
開業費用例 |
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加盟金 | 300,000円 |
保証金※支払わない場合もあります | 150,000円 |
ロイヤリティ | 200,000円 |
物件取得費 | 800,000円 |
研修費 | 200,000円 |
開業手続き費用 | 100,000円 |
ホームページ制作費 | 200,000円 |
備品購入費 | 500,000円 |
送迎用の車 | 持ち込みで用意 |
毎月かかる費用だけで1,730,000円、開業費用の2,450,000円を合わせた総支出は4,180,000円です。
これを踏まえて、毎月の収入2,925,000円から支出の1,730,000円を差し引いた金額は1,195,000円ですので、この金額を開業費用の返済に充てると仮定した場合、おおよそ4ヶ月〜5ヶ月で採算がとれることになります。
フランチャイズは加盟先によって、ホームページの管理費やキャスト求人、広告宣伝費といった費用を割引してくれるなどのサポートがありますので、その場合は、上記の金額よりも支出額をさらに抑えられるでしょう。
デリヘル店を開業する3つの方法と必要な資金や準備を解説

風俗店FC(フランチャイズ)のメリット
風俗業界は高い需要が見込まれる一方で、経営ノウハウや人材確保など知識と経験が必要になる業界です。
しかし風俗のフランチャイズへ加盟することにより、多くの課題をクリアして効率的に店舗運営ができるようになるでしょう。
ここからは風俗店におけるフランチャイズ加盟のメリットをご紹介します。
業界未経験でも始めやすい
フランチャイズは本部が培ってきたノウハウを得られるため、業界未経験でも店舗運営を始めやすいことは大きなメリットです。
提供されるノウハウとしては、キャストの面接方法や求人広告の掲載方法、運営マニュアルや顧客管理システム、キャストの研修プログラムなどが挙げられます。
一からすべてをやらなければならない独立開業に比べて、店舗運営という面でかなり有利な状態からスタートできるといえるでしょう。
また、運営する中で判断に迷った場合は、フランチャイズ本部のアドバイスやサポートを受けることも可能です。
少ない開業資金で始められる
風俗業界は開業するための費用が比較的安い、といわれています。
しかし、あくまで他業界と比較した場合の費用感であり、少なくとも開業資金だけで数百万円は必要です。
一方で、フランチャイズに加盟していると、以下のような点から最低限の費用で開業することが可能になります。
・ホームページを本部側で制作、他店舗のキャスト貸し出しなどのサポートを受けられる
そのため結果的に少ない開業資金で始められるといえます。
本部の知名度があるので集客しやすい
集客をするためにはコンセプトや店舗のデザインなどを考え、独自のブランドを確立して既存ブランドとの差別化を図る必要があります。
そのため、集客で苦労をする風俗店は少なくありません。
しかし、フランチャイズであれば開業時点から前述した点の多くをクリアできます。
そして、大手グループの場合は知名度の高さだけでなく、お客さんにとっても料金システムやサービスをイメージしやすいというメリットがあります。
すでに知っているお店と知らないお店では、前者の方が心理的にも通いやすく、開業後は集客しやすいといえるでしょう。

風俗店FC(フランチャイズ)のデメリット
フランチャイズに加盟する際はメリットだけでなく、デメリットについても十分に理解して判断する必要があります。
特に注意をしておきたいポイントが、本部との関係性や契約内容です。
これから紹介をするデメリットを抑えておかなければ、思わぬところでトラブルが発生する可能性も出てきます。
加盟後のリスクを最小限に抑えながら、フランチャイズのメリットを最大限に活用していくために以下のポイントを参考にしてみてください。
フランチャイズから独立が難しい
一般的にフランチャイズ契約には契約期間が設けられており、契約期間中にフランチャイズから脱退すると違約金が発生してしまいます。
さらに、フランチャイズから脱退した後に同じ業界で開業してしまうと「競業避止義務(きょうぎょうひしぎむ)」に反してしまう可能性があるので注意が必要です。
競業避止義務とは、本部が提供した経営ノウハウや商圏などの情報を保護するため、同じ業種または類似した業種での営業を禁止するものです。
フランチャイズに加盟をする際、競業避止義務の同意を求められる場合があります。
そのため、フランチャイズで風俗店を開業して経験を積んだ後に独立をしようと考えている人は、競業避止義務を課すフランチャイズへの加盟は避けた方が良いでしょう。
本部の経営方針に従わなければならない
本部はブランドイメージを守るために、加盟店の運営においてさまざまな制限をすることがあります。
ルールやマニュアルは徹底して守らなければならないため、自由に店舗運営をしたいと考えている方には、フランチャイズの加盟はあまりおすすめできません。
ただし、自分の一存で決められることが少ない反面、店舗独自のメニューや新しいサービスの追加などは、本部に相談することで導入ができる可能性もあります。
また、フランチャイズによってはあえて自由度を高く設定し、加盟店を募っているところもあるので、自分に合った契約内容で探してみるのも一つの方法です。
毎月本部にロイヤリティを支払う必要がある
フランチャイズ加盟店には、毎月ロイヤリティの支払いが発生します。
ロイヤリティは「毎月一定の額を支払うパターン」と「売上や利益に応じて支払う金額が変化するパターン」の2種類が一般的です。
定額制の場合、経営状況が安定していれば支払いには困りませんが、経営状況が悪いときは負担も大きくなってしまいます。
一方、売上や利益によって支払う金額が異なる場合は、経営状況が悪いときの支払額は少なくて済み、利益が上がり始めるとそれに比例して支払額が増加します。
どちらが良いかはお店の状況によって異なりますが、ロイヤリティの種類以外にも提供されるサービス面なども比較して、加盟するフランチャイズを選ぶことが重要です。

風俗店FC(フランチャイズ)オーナーになる際の注意点
フランチャイズは本部の支援を受けられるメリットがありますが、ブランド維持のため店舗運営に対して制限や守秘義務などが伴ってきます。
そのため、契約書などに書かれてある内容についてはよく読んで確認をしておかなければなりません。
ここからは、風俗店のフランチャイズで失敗しないために確認しておくべきポイントを2つ紹介します。
ロイヤリティの費用や詳細をチェックする
フランチャイズに加盟を考えている方は、毎月かかるロイヤリティのほかにどのような費用がかかるのかを確認しておくことが重要です。
例として、ホームページの更新や顧客管理システムの利用料などが挙げられます。
FC(フランチャイズ)加盟料が安くても前述したような費用がかかり、想像していたよりも毎月の運用コストが割高になってしまわないように注意しましょう。
契約期間や詳細条件などをチェックする
風俗のフランチャイズは一般的に、3年〜5年の契約期間を設けているケースが多いです。
契約期間が長いと解約金が高い傾向にあり、契約期間が短いと更新手続きを頻繁に行う必要があるため、事前に確認しておきましょう。
また、違約金や中途解約の解約金が適切な価格かどうかも確認してください。
解約金とは、契約期間の途中で解約をした際に発生する費用です。
解約金は残りの契約期間でロイヤリティの総額を支払うケースや、事前に解約金が定められているケースがあります。
違約金は契約書に記載されている内容に違反した際に発生する費用で、風俗店では競業避止義務違反をしたケースなどで請求されることが多いです。

風俗のFC(フランチャイズ)は本部の支援で稼ぎやすく未経験でもOK!
風俗店のフランチャイズは本部の支援により業界未経験者でも開業しやすく、少ない開業資金で始めることができます。
ただし、契約内容を事前にきちんと確認しておかないと、思ったような店舗運営ができない場合があるので注意が必要です。
風俗業界の需要は高く、フランチャイズでも十分な収益を上げられる可能性があるので、今回ご紹介したポイントをしっかりと抑えて、自分に合ったフランチャイズを探してみてください。
